映画『ミステリと言う勿れ』が2023年9月15日(金)から全国公開されています。
累計発行部数1800万部を突破している、田村由美先生による大人気漫画「ミステリと言う勿れ」は、2022年にドラマ化され、このたび待望の映画化となりました。
テンポの良い展開の映画でした。疑問点を考察します。
今回紹介するのは下記の「5つ」。ネタバレ含みます。
- 祖父(故人)が孫たちに謎解きをさせたのはなぜか?
- 汐路の父(遠藤賢一)の手帳が蔵のわかりやすいところにあったのはなぜか?
- 汐路の父たちの車が事故を起こしたのは末裔(松嶋菜々子)に会う前?後?
- 狩集家の誰一人知らなかった過去の事件について、親戚(松坂慶子)の息子(ダンディ坂野)はなぜ知っていたのか?
- 天然パーマの人が殺され続けてきた理由は何だったのか?
考察①祖父(故人)が孫たちに謎解きをさせたのはなぜか
汐路(原菜乃華)の父たちは、狩集家の本当の末裔に会いに行く前に死んでしまいます。この死は、朝晴(松下洸平)のフライングともいうべき行動で、まったくの想定外の出来事でした。
関係者が全員死んでしまったことで、狩集家の本当の末裔の手がかりがなくなってしまいます。
末裔探しが手詰まりになった祖父の側近たちが、孫たちであれば何か手がかりを得て、末裔を探し出すのではないかと期待して謎解きをさせたものと思います。
※撮影場所①
岡山県倉敷市児島の旧野崎家です。有名なジーンズストリートの一角にあります。ここの縁側に整君が座っていましたね。
考察②汐路の父(遠藤賢一)の手帳が蔵のわかりやすいところにあったのはなぜ?
手帳を汐路の父から盗んだのは朝晴。盗んだ理由は、末裔の所在地などの情報を得るためですね。
手帳には有力な手掛かりは書いてありませんでしたが、子供たちであれば、手帳から何かしら手掛かりを見つけ出すかもしれないと、考えて手帳を蔵のタンスのわかりやすいところにしこんだものと考えられます。
しかし、実際にはその手帳から呼び起こされた記憶によって、朝晴は疑われることになるのです。策に溺れたということですね。
※撮影場所②
映画では、山裾に5つの蔵が立っていましたが、旧野崎家の蔵は横一列に並んでいました。山裾の蔵は撮影用に建てられた蔵ですね。
考察③汐路の父たちの車が事故を起こしたのは末裔(松嶋菜々子)に会う前?後?
朝晴が入れたオレンジジュースに入っていた睡眠薬による居眠り運転ですから、行きの出来事だと思います。そうなると、いつ末裔にあったのかと気になります。
これは恐らく、実際に末裔なのかどうかを確かめるために、事故の前に一度会っていたものと思います。
会って、末裔だと確信し、人形を返しに行こうとした。その時に起こった事故だと考えられます。
会った時に、それぞれが子供たちへの願いと期待を込めてストーンブレスレットを注文したのでしょう。
※撮影場所③
映画の冒頭で事故シーンがありますが、ここの撮影場所は岡山県の瀬戸大橋に近い鷲羽山ハイウエイという道路です。眼下に瀬戸内海が広がり抜群の眺めのおすすめのドライブコースですよ。
考察④狩集家の誰一人知らなかった過去の事件について、親戚(松坂慶子)の息子(ダンディ坂野)はなぜ知っていたのか?
松坂慶子の息子は、劇団に所属していて、食べるものにも困る生活をいていました。そして、親戚となる富豪の狩集家の蔵に忍び込み、高価な茶わんなどを売っては偽物とすり替えていました。
ある日、偶然に鬼の出てくる昔話が書かれた古い巻物を見つけます。母に「すごいものを見つけた」とも語っています。
その巻物に書かれた昔話を劇団で演じているのを見ていて、、、そこで何かひらめいたのではないでしょうか。息子も一族ですから、何か感じとったのかもしれません。
それにしても鬼の血が自分にも流れると知った時にどう感じたでしょうか。そののち、鬼よりもっと鬼畜なふたりに殺されることになってしまいます。
考察⑤天然パーマの人が殺され続けてきた理由は何だったのか?
その昔、狩集家の人たちを皆殺しにし、家を乗っ取った輩が3人。そのリーダー格の人物が大柄で色白、天然パーマでした。
3人は狩集家に雇われていたので、目立つリーダー格のことは皆知っていたことでしょう。ですので、逃げた一族の末裔が、その容姿を手掛かりに復讐に来るかもしれないと心配し、その特徴のある子どもたちを殺し続けたわけです。
桃太郎の昔話でも鬼は外国人だったのではないかなど、風ぼうから言われることがありますが、リーダー格の人物はかなり日本人離れした容姿だったのでしょう。その容姿によって、長い間苦しめられ、罪を犯してからも、その容姿に苦しめられたのです。
容姿への強いコンプレックスが脈々と先祖にまで引き継がれたという人間の思い込みの怖さを感じます。
朝晴は自分がやったことを間違っているとは思っていませんでした。何代にもわたって引き継がれた思いはもはや、常識をも超えてその人にとっては真理となってしまっていたのでしょう。
長い間、それらの行為を止められる人がいなかったのかと思うと、決して許されることではありませんが、朝春も犠牲者の一人のような気がして少しだけ同情したくなります。
以上が、「ミステリと言う勿れ」の疑問点の考察でした。
ミステリというなかれ 映画 何巻?
映画『ミステリと言う勿れ』の広島編というのは原作では何巻かというと、2〜4巻です。
『ミステリと言う勿れ』作品情報
『ミステリと言う勿れ』作品情報
■タイトル:『ミステリと言う勿れ』
■原作:田村由美「ミステリと言う勿れ」(小学館「月刊フラワーズ」連載中)
■監督:松山博昭『信長協奏曲』(2016年)
■脚本:相沢友子『本能寺ホテル』(2017年)
■音楽:Ken Arai
■主題歌:King Gnu「硝子窓」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
■製作:フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社
■出演:
菅田将暉
松下洸平 町田啓太 原菜乃華 萩原利久
鈴木保奈美 滝藤賢一 でんでん 野間口徹
松坂慶子 松嶋菜々子
伊藤沙莉 尾上松也 筒井道隆 永山瑛太
角野卓造 段田安則 柴咲コウ
■撮影期間:2022年12月中旬~2023年2月上旬
■公開日:2023年9月15日(金)
■映画公式サイト:https://not-mystery-movie.jp
『ミステリと言う勿れ』は原作漫画もおすすめ!
原作を読みたくなったなあ
というあなたには、映画の原作となる2巻~4巻をどうぞ。その前に整くん初登場の1巻から読むのがよいかもです!
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